海上保安大学校学生

投稿者: | 2015年12月28日

海の安全を守るスペシャリスト

陸上の安全を守り、人々を助けるのが警察と消防であるなら、海上の安全を守るのは海上保安官の仕事です。
海上保安官の仕事は、救助を行う消防の役割とともに、海上犯罪を取り締まる警察の役目も果たし、ダブルの任務を負っています。
船の上での仕事ということで、通常とは異なる仕事のスタイルや必要とされるスキルがあります。

その海上保安官として働く第一歩が、海上保安大学校学生となることです。

(参考記事)
海上保安大学校学生|海上保安大学校
この学校に入ると自動的に、海上保安庁の職員の一人として国家公務員の扱いを受けます。
海保大では、当然普通の学校のように授業があるわけですが、ここでは海上保安官としての訓練という位置づけです。

そのため、学校に通いながら給料をもらうことができて、ボーナスも出されます。
授業料もかかりませんので、経済的にもとても恵まれた環境で教育を受けられることになります。

学校での生活

海上保安大学校は全寮制となっていて、非常に規律正しい生活を送ることになります。
しっかりとした日課が決められていて、朝の6時半に起床して掃除や一日の準備をすることから始まります。
寮の食堂でみんなと同じメニューの食事を3食食べて、集団生活を根本から学んでいくことになります。

洗濯室などもあって、自分で洗濯をすることができますし、クリーニングを業者に依頼することもできます。
授業がある昼間の時間は校外への外出ができませんが、5時15分以降は外出が許可されていて、私服にて外に出ることができます。
門限もしっかりと決まっていますので、毎日規則正しい生活を送るように訓練されます。

こうした生活のスタイルは、実際に海上保安官となって時に厳しい船上生活を送る際の、集団生活のスタイルを学ぶのに必要なことです。
また、同じ場所で寝食をともにすることで、仲間との結びつきが強まり、チームワークを育てていくこともできます。

卒業後は海上保安官として活躍することになる

海上保安大学校を卒業すると、それぞれの適性や能力に合わせて、海上保安官としていろいろな配属を受けます。
潜水士となって救助活動に携わる人もいれば、警備活動をメインとする仕事に就く人もいます。
一口に海上保安官と言ってもいろいろな仕事がありますので、自分の希望をしっかりと持って望みの部署に就けるようにしたいものですね。

普段陸上にいる一般の人には、あまり馴染みのない仕事かもしれませんが、国土のすべてを海に囲まれている日本では、海上保安庁の働きは非常に大きなものがあります。
救助の際など、訓練の成果を発揮して市民の役に立てる機会がたくさんありますので、やりがいのある仕事だと言えるでしょう。